Mission
誰もが有機食品を食べることができる社会をめざして
コンソーシアムの目的
- 有機農業や環境に配慮した持続的な農業により生産された農産物及びその加工品を国民が生活に様々な形で取り入れられるようにする。
- 特に主食である有機穀物を中心に連帯を図り、利活用やビジネス展開を積極的に進める流通・小売・加工業者とともに、ライフスタイルとしての新たな関連消費を提案する主体・企業などを増やす。
- 産官学が連携して国民の潜在的なニーズを喚起し、オーガニック市場の拡大を図る。
設立趣意書
2021年にみどりの食料システム戦略が策定され、有機農業を日本の耕地面積の25%(100万ha)まで拡大する目標が掲げられて以降、2022年には関連法が制定されるなど、我が国全体として、有機農業を推進していく気運がこれまでになく高まっております。一方、日本のオーガニック市場の拡大における最大の課題として、国産有機穀物原料およびその加工食品が、ほぼ皆無に等しい状況になっていることがあります。有機農産物・有機食品を扱う事業者が、それぞれ努力をして市場拡大を図っていますが、生産技術の課題、施設、設備、及び生産工程等、サプライチェーン全体が有機の基準に従い、機能的に繋がらなければ、有機食品として消費者に届けることができないという、有機農産物、有機食品特有の課題が立ちはだかります。
そこで、これらの課題を解決するために、まず国産有機小麦からということで、コープ自然派が中心になって、2019年11月に北海道で、国産オーガニック小麦栽培技術講習会を開催し、北海道の有機穀物生産者、また全国の流通・小売・外食などの関係者が集まり、川上(生産)から川下(消費)へのサプライチェーン全体をトータルで見渡せるモデルを構築し、有機加工食品の加工販売ネットワーク構築の意義と可能性を確認しました。今後の取組として、小麦に留まらず、輪作作物の大豆・じゃがいも、そして日本の主食であり、新たな加工食品の開発が求められている米等の加工販売にも繋げ、さらには穀物原料以外の原材料の確保も課題として掲げており、オーガニックパン、有機納豆・豆腐、味噌・醤油や調味料・米粉・米加工品・冷凍野菜などの商品開発と販売の拡大を進めています。
これらの活動からわかったことは、欧米並みに、学校給食や一般市場において、国産有機加工食品が、流通拡大するためには、生協の枠を越えて、さらに取組をもう一段大きなスケールで、臨まなければならないことです。そこで、有機穀物はじめ加工食品原料の生産拡大を志向する各事業者、並びに有機食品の加工販売をめざす各事業者、そして農林水産省が集まり、官民一体となった本格的な事業実現ネットワークをつくりたいとここに提案する次第です。
ここでは特に、有機農業の栽培技術はもちろん、穀物や加工食品原料特有の栽培技術、集荷や保管そして流通・加工の現場の課題を浮き彫りにし、解決のための取り組みを、農林水産省からもオブザーバー参加等の形で指導・バックアップをいただきながら確実に成果を重ね、国産有機加工食品の生産と市場の拡大をけん引していくプラットフォームを創出していきたいと考えています。
私たちはここに、利害や資本を越えて、オーガニックの志で実働事業体が集結し、新しい結合から、オーガニックイノベーションを起こしたいという決意です。