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有機豆乳クリーム(国産有機大豆使用)がほぼ出来上がりました

みどりの食料システム戦略の実践レポート vol.19

2024年12月 業務執行理事 南埜 幸信

先日、一般社団法人日本有機加工食品コンソーシアムの会員である、池田糖化工業で、試作中の有機豆乳クリーム(国産有機大豆使用)がほぼ開発が完了したということで、関係者が集まり、試食会を実施した。

前回は有機豆乳メーカーである埼玉県の(株)ヤマキさんで、手作りで試作し、それを持ち込んだが、悲しいかな素人の制作で、固くてホイップできなくて実用化不可ということになり、改めて、この粘度の製品の製造が得意な池田糖化工業(株)の開発チームにお願いして、再チャレンジしていただき、今回晴れて農水省の担当者さん、洋菓子メーカーの開発チーム、和菓子メーカーの開発チーム 国産有機豆乳製造の(株)ヤマキさんそして、コープ自然派の商品部も招いて、試食会を実施することができた。

原料は、前回の反省を踏まえて、ココナッツオイルよりも少し柔らかいオーガニックの植物オイルも追加で配合し、なおかつ、豆乳と油分をしっかり融合させるために、有機JASで認められている乳化安定剤も使用した。国産オーガニックの豆乳に、オーガニックココナッツオイルと、加えて、もう少し粘性の弱い有機植物オイルを配合して見えてきた。

目の前でホイップが始まると、見事なまでに豆乳ホイップクリームが見えてくる。本当にケーキなどの製造に使えそうな仕上がりになった。また、舌触りもとてもクリーミーで、牛乳由来のホイップクリームに勝るとも劣らない食感が確認でき、本当に感動している。これで、オーガニックのケーキやスィーツが現実の商品としてお客様に提供できるかもしれない。そんな期待でワクワクしている。

オーガニックの専門ショップや自然食品店の話を聞いていると、オーガニックのスィーツが全く無いのでぜひ開発してほしいという要望は常にいただいていた。しかしオーガニック牛乳の供給規模や価格等、しかも国産となるとまず不可能と思わざるを得なかったが、あきらめないで良かった。オーガニックでしかもビーガンでスィーツができる時代が来たと宣言したい。

この豆乳クリーム。仕上げから冷凍までの菌数の検証と、豆乳と油を混ぜ合わせる工程の製造特許等に抵触しないか検討し、無事を確認して、世の中に出していきたいと考えている。本格的な出荷にはもう少し時間をいただきたい。

まず商品として直ぐに立ち上げられるか私の感覚で可能性を感じたのは、有機豆乳アイスクリーム。東京農大の米粉の試作コンクールで出てきた、米粉ライスミルクアイスは、どうしても脂分が無いので、ジェラートにしかなっていないようだが、この豆乳クリームを配合するや、クリーミーなライスミルクアイスクリーム、豆乳アイスクリームが視野に入ってきた。また、最近流行りの、フルーツと生クリームを食パンで挟んだフルーツサンドもできると思う。有機キウイや有機みかんなどのフルーツがあるうちなら、有機フルーツサンドの実現可能な気がする。また、コーヒーゼリーやスィーツプレートも、このオーガニック豆乳クリームを使って引き立てることも可能だろう。さらに、卵の代替えが植物質の原料の配合で実現できれば、多くのケーキをオーガニック化することも可能になる。

全国のスィーツファンの方々。皆様に魅力的なオーガニックスィーツを届けられる日は目前です。期待してお待ちください!

次号に続く

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